めまいがする! 医師はやっぱり専門性だ! [医療・生活管理]
◆首の運動を勧めた近所のかかりつけ医 ーでも変わらずー
6月半ば頃からだった。
母が「めまいがする」と訴えたのは。
それでも、週2,3回、歩いて近所のスーパーで買い物ができていたので、
それほどには心配はしていなかった。
「暑くなってきて、味噌汁を余り飲まない母だから、塩分不足でめまいが生じているのかな」
とも思って、梅干しを勧めてみた。梅干しは嫌いだと食べたがらなかったけど、食べたら和らいだので、
塩分不足が原因かもなどと思っていた。
ところが、気温が下がってきても、相変わらずめまいがすると言う。
去年は、睡眠薬の副作用が考えられ、睡眠薬をやめたら治った。
今年は、そのような副作用のある薬は服用していない。
というわけで、母は近所のかかりつけ医に行った。
かかりつけ医は、心得たもので、まずは血圧を測り、正常だと確認すると、
「血圧は、問題ないですね。」
と、母を安心させた。(それは朝、測定しているのでわかっていたけれど)
そして、首を前後左右に動かす体操をいっしょにやりながら、
「この首の運動をすると、よくなるかもしれない。」
と言って、母をまた安心させた。
母を安心させた点は、とてもありがたかった。
が、帰宅後、何度かボクといっしょにやったのだが、状態は変わらなかった。
◆S医師の診断
8月、認知症の関係で、私といっしょに月1回通っているS医師のところで、めまいの症状を訴えた。
S医師は、脳外科が専門でもあるのだが、めまいを訴える母を目をつぶった状態で2,3歩歩かせてみた。
母はふらついて倒れそうになった。
その状態をみて、S医師は、脳内の撮影を行うことに決めた。
撮影後、再び診察して、映像を見ながら、
S医師「(運動を司る後ろ頭の小脳の部分を指さしながら)このところに少し黒い影があるんです。
血液がうまく流れていない可能性がありますね。
血栓ができるのを抑えて、血液の流れをよくする薬を出しましょう。」
ボク「それが原因でふらつくんだ。お母さん、原因がわかってよかったね!」
母「そうだの。」
母は4年前の自損事故で緊急搬送されたことがあるのだが、
その時にMRIを撮っており、硬膜下出血があると言われていた。
このことも、医師には知らせてある。
S医師「大病院でMRIを撮ってもらって、もう少し詳しくこの部分を見たいのですが、大丈夫でしょうか。」
ボク「もちろんです。」
以前緊急搬送された病院からその時のデータを送ってもらい、かつ大病院でMRIを撮ってもらい、
その前後のデータを見比べながら、もう一度診察していただくことになった。
◆1ヶ月後のS医師の診察
さて、9月16日の約1ヶ月後、S医師からの紹介状をもって、
同じM市の大病院でMRIを撮ってもらった(約40分間)。
その後そのままDVDに落とし込んだ画像をもって、
S医師のもとへ行き、診察を受けた。
S医師「右の後頭部の太い血管が詰まっているんだね。
細い血管が補うように血液を送っているんだけど、そこが詰まるとよくないから、
前回出した血栓ができるのを抑えて、血液の流れをよくする薬を増量しましょう。
手術する場所じゃないから、薬で治療だね。」
S医師「ここに血液が行かなくなると、足腰が丈夫でも、
歩けなくなったりベットから起き上がれなくなったりするんですよ。」
(血液が行かない=運動を司るそこの脳細胞が死ぬ→歩けなくなる)
図を描きながら説明してくれた。
ボク「原因がはっきりしてよかったね、お母さん。血液の流れをよくする薬を増やすって。」
母「そうだの。」
かくて、前回でていた薬プレタールOD錠は50mg×2から、100mg×2へ増量することになった。
一方、血液検査の結果、亜鉛不足も改善されて、ノベルジン錠25mgは処方されなくなった。
◆医師の選択が最重要
20代の頃、県医師会副会長の話を聞く機会があった。
医師会副会長「〜片足が棺桶に入っている状態だった患者さんがどんどん治っていく医師もいるし、一方たいした病気でもなかった患者さんが治るどころか逆に悪くなっていく医師もいる〜」
今でもこのくだりはよく覚えているのだが、医師会副会長が言うのだからそうなのだろう。
今から4年程前、物忘れがひどくなってきた母のために、認知症の関係の本を5、6冊読んだ。
その時、認知症は治せるというコウノ療法を知り、コウノ療法を実践している県内在住の医師を探したら、S医師にたどり着いた。
S医師は、脳外科が専門で、NLPマスタープラクティショナーも資格も取得していた。
物忘れ外来の他にも、心理療法も行っていた。
遠方のため片道車で1時間かかるが、よい医師の方が絶対いいと信じていたので、迷わず通い続けている。
初めてきたときに、物忘れがひどくなってきた母に、日本認知症予防学会第1号認定サプリメント、
フェルガードを勧めてくれた。
母は物忘れ外来に行くこと自体ひどく抵抗していたが、このサプリメントは効き目を実感した。
「飲んだら、頭のモヤがかかったような感じがなくなった」と言っていた。
以来、4年間欠かさず飲んでいる。
やはり医師は専門性だ。最新の医療についても絶えず学び、その上に立って的確な診断をして、治療につなげる。そんなプロフェッショナルな医師こそが患者にとってはありがたい。
だからこそ片道車で1時間、待ち時間1時間あっても、母をこの医師のところへ連れてきている。
(今日は、8時半に家を出て、帰宅途中ランチをして、帰宅は2時半で、6時間かかった。)
母との買い物デート [買い物]
ここ二日ほど、夕方6時過ぎ、妻が夕食の準備をしていると、
母「甘い物が食べたいから、スーパーへ連れて行ってほしい」
妻にこう言っている。
その度に、ボクに報告というか、「代わりに行けないか」と言われた。
ボクは、たまたまビールを飲み始めたところで、無理。
今日は、行ってあげたいと思っていた。
昼食時のこと
ボク「夕方、甘い物でも買いに行くかね。」
このように言っていた。
約束通り、夕方というか3時過ぎ、母を車で10分ほどのスーパーに連れて行った。
母は、なんだかんだと、いろいろなものを買った。
①トウモロコシ ②枝豆 ③トマト・茄子付け ④モツ煮のセット ⑤モツに入れるキャベツ・コンニャク
⑥ビール(ボクの分も少し) ⑦アイスクリーム ⑧大福 ⑨コーヒー(これはボクのため)
⑩チーズ ……
こうした頭は、幸いしっかりと働いている。
その後、別のお店で、仏壇向けの花を買いたいというので、花屋にもよった。
帰宅後、母は疲れたと言って、少し横になった。
30分も休んだら、枝豆を煮ていた。
週1回の母とのデート。最近は、一緒にスーパーに行くことが多い。
母がそれを望んでいるから。
こうしたサポートができるのも、母が元気な内だから。
【追記】
昨日は、デイサービス。
「楽しかった!」
とは、たいてい言ってくれる。
内容を聞くと、S村へドライブに行ったという。
ただ、母としては、車の中にずっといるのは、少し退屈だったようだ。
高齢の母に同級生から電話、でも不在の時のサポート [友だち関係]
3時頃、母は、
「歩かないとダメだから」
と言って、外へ散歩(買い物を兼ねていることが多い)に出た。
ボク「気をつけて行ってね。」
と受けた。
その5分後、母の高校時代の同級生のNさん(山形在住)から電話が来た。
あいにくたった今、散歩に出たばかりと伝えると残念がっていた。
3時間後、母が帰ってきているようなので、
Nさんから電話があったことを伝えた。
そう聞くと、母は疲れてベットに横になっていたのだが、起きてきた。
ボクは、電話番号を探して、代わりにダイヤルプッシュをしてあげた。
母は、気持ちよく電話を受け取った。
電話は無事通じたようで、楽しく会話している声が聞こえてきた。
前回は、Nさんから電話があったことを聞いただけで、すぐにかけ直さないでいて、そのまま忘れていた。
これはまずいと思い、今回はすぐに代わりにかけてあげた。
おかげで、5分でも楽しい会話を交わすことができてよかった!
このほんの一手間が大事だなと思った。